55歳からの働き方再設計

定年後の働き方は「一社を選ぶ」だけじゃない|複数の会社で働き、仕事を卒業していくという選択

55歳からの働き方再設計
2026年8月18日

定年後の働き方は「一社を選ぶ」だけじゃない|複数の会社で働き、仕事を卒業していくという選択

最近、ある仕事について「そろそろ卒業かな」と考えることがあります。

別に、その仕事が嫌になったわけではありません。人間関係が悪いわけでもない。むしろ、ここまでいろいろな経験をさせてもらったし、感謝していることもたくさんあります。

ただ、長く関わっていると、ふと「自分の役割は、ある程度やり切ったかな」と感じる瞬間があります。

これ以上続けても、これまでと同じことを繰り返すだけになってしまう。もちろん、必要とされる限り淡々と仕事を続けるという選択もあります。でも、自分の心が以前ほど動いていないことにも気づく。

そんなとき、僕は「卒業」という言葉を使いたくなります。

逃げるわけでも、投げ出すわけでもない。任された仕事はきちんとやる。必要なら引き継ぎもする。そのうえで、一つの役割を終えたと判断したら、自分から幕を引いて次へ進む。

64歳になった今、そんな働き方ができることを、僕はとても面白いと感じています。

会社員だって、自分から辞めることはできる

ここで一つ、誤解のないようにしておきたいことがあります。

「業務委託だから自由に辞められる」という単純な話ではありません。

会社員だって、自分から退職することはできます。僕自身、60歳のときに会社から嘱託契約の話をいただきましたが、それを断って定年退職を選びました。

だから、「辞めるという選択肢がある」ということだけなら、会社員も業務委託もそれほど変わりません。

では、今の僕が会社員時代よりも「一つの仕事を終える」という判断をしやすくなったのはなぜか。

一番大きいのは、一つの会社だけで仕事をしていないからです。

複数の会社と仕事をすると、「辞める」の意味が変わる

会社員の場合、基本的には一つの会社に所属します。

たとえば経理の仕事が好きだったのに、会社の都合で別の部署への異動を命じられることもあります。「自分には合わないな」と思っても、だからといってすぐ会社を辞めるわけにはいかない。

住宅ローンや家族の生活もあるでしょうし、次の転職先も決まっていない。結局は、一旦その異動を受け入れるという人が多いのではないでしょうか。

僕も会社員時代には、何度もそんな場面を見てきました。

ところが今の僕は、複数の会社とそれぞれ別の業務委託契約を結んで仕事をしています。

仮にA社の仕事を卒業しても、B社やC社の仕事は続きます。

だから、A社の仕事について「ここで自分の役割は一区切りかな」と考えることができる。そして空いた時間を使って、新しいD社の仕事に挑戦することもできる。

これは単なる収入のリスク分散だけではありません。

自分の仕事そのものを、少しずつ入れ替えていける。

僕は、そこに今の働き方の大きな面白さを感じています。

会社が変わると、仕事の景色もまったく変わる

僕はこれまで、会社員として何社かの会社を経験してきました。

同じ会社といっても、本当に一社一社違います。

経営者が違う。会社の文化が違う。仕事の進め方も違う。
意思決定の速さも違うし、人間関係にもそれぞれ独特の色があります。

今、業務委託として複数の会社と仕事をしていても、それはまったく同じです。

特に最近、自分であらためて気がついたことがあります。

それは、僕はこれから成長しようとしている会社と仕事をするのが好きなんです。

売上を伸ばしたい。新しい事業を始めたい。組織を整えたい。
今までのやり方では回らなくなってきた。

そういう会社には、次から次へと課題が出てきます。

営業のことかもしれない。バックオフィスかもしれない。採用かもしれない。業務改善かもしれない。

もちろん地味な仕事もあります。でも、それが「会社を前に進めるために必要な仕事」だと、僕はかなり面白く感じて取り組んでいます。

会社員時代に経験したことが、思いがけないところで役に立つこともあります。

逆に、64歳になって初めて知ることもまだまだあります。

いくつになっても、新しい会社、新しい人、新しい課題と出会うと、自分自身も少しずつ更新されていく。

これも、一つの会社だけで働いていた頃には気づかなかった感覚です。

やり切ったら、きれいに「卒業」すればいい

もちろん、業務委託だからといって、嫌になったら突然仕事を放り出していいという話ではありません。

僕らの世代は特に、そういうことには抵抗があると思っています。

僕自身も長く会社員をやってきましたし、部下を持つ立場も経験しました。突然連絡が取れなくなってしまう人を見たこともあります。

だから僕は、引き受けた仕事は最後まできちんとやりたい。

そのうえで、「ここまでかな」と思ったら、相手と話をして、必要な引き継ぎをして、きれいに終える。

僕にとっての「卒業」はそういう意味です。

合わないから逃げるのではない。

自分の役割を果たしたから、次へ進む。

そして次の仕事では、また違う人と出会い、違う課題に取り組む。

そんなふうに仕事を続けていくのも、悪くないな…と考えています。

58歳の僕は、こんな働き方を知らなかった

ただ、暗闇の中にいた58歳の頃の自分にこんな話をしても、すぐにはピンと来なかったでしょう。

当時の僕は、この先の働き方をかなり真剣に考えていました。

転職活動もしていました。
何社も応募して、何社も落ちました。それに、副業探しもしていました。

60歳になれば定年が来る。その後、再雇用で働く道もある。

生活だけを考えれば、おそらく「何とかなる」。

でも僕は、その「何とかなる」でこの先を決めてしまうことが嫌で、何か別の選択肢があるんじゃないか。そう思っていました。

ただ、その頃の僕の頭にあったのは、今の会社から、次の会社へ移るということ。

それまで経験してきた会社員生活を続けるか、独立起業するかしか選択肢を知らなかったのです。

なので、今のように複数の会社と同時に仕事をして、それぞれ違う仕事をすること。一つの仕事を終えたら、別の会社で新しい仕事を始める。

そんな働き方は、まったく考えたことがなかったのです。

60歳からは、一つの会社に自分の時間を全部預けなくてもいい

60歳で定年退職し、業務委託で働き始めた頃、僕が最初に嬉しかったのは意外と単純なことでした。

・毎朝会社へ行かなくていい。
・目覚まし時計をかけなくてもいい。
・昼間にワンコの散歩へ行っても、少し昼寝をしても、誰にも怒られない。

それでも仕事はしているし、収入もある。

会社員時代とは、仕事と時間の感覚がまったく変わりました。

そして5年近く続けている今は、その先にある「複数の会社で違う仕事をする面白さ」や「一つの仕事を自分から卒業する」という、当時は想像していなかった世界も見えてきました。

だから僕は、55歳くらいから会社の外にもう一つの仕事を持つ準備を始めてもいいのではないかと思っています。

いきなり会社を辞めるという話ではなく、一つの会社だけに、自分のこれからの仕事人生を預けないという選択肢を真剣に考えてみる必要があると思うのです。

僕は今64歳ですが、先日新しい仕事をスタートしました。
長崎への移住があったので、仕事量をセーブしていましたが、ようやく生活が落ち着いてきたので、Webの求人サイトで見つけてきた、これまでの経験が活かせるフルリモートの仕事です。

新しい仕事を開始する時は本当にワクワクしますね^^
今の働き方には、正直年齢は関係ありません。だから、この心が踊るような経験をまだまだたくさんしていきたいと思っています。

60歳定年退職という人生のターニングポイントを自分自身でコントロールする。

そんな状態をどうやって作るのか?については、メールマガジンで書いています。
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